
カーテンレールの種類や選び方を解説! 気を付けるポイントとは?
カーテンを吊り下げるためのカーテンレール。
賃貸物件などでよく見られる、シンプルなアルミ製のカーテンレールを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
実は、カーテンレールにはさまざまな種類があります。
ただカーテンを吊り下げるだけではなく、お部屋のインテリアコーディネートを完成させるための重要アイテムのひとつでもあるのです。
今回は、カーテンレールの種類や選び方、選ぶ際に気を付けるポイントをご紹介します。
これから新築やリフォームでカーテンレールの購入を検討される方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
カーテンレールの種類と特徴
カーテンレールには、大きく分けて「機能性レール」と「装飾レール」の2種類があります。
カーテンを設置する目的や、お部屋の雰囲気に合わせて使い分けることができます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
シンプルで開閉しやすい【機能性レール】

機能性レールはその名の通り、実用性を重視して設計されたカーテンレールです。
賃貸アパートや賃貸マンションのお部屋にも多く使用されているので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
カーテンを開け閉めする部品に滑車が内蔵されているため、軽い力でカーテンを開閉できるのが特徴です。
素材は、ステンレスやアルミなど、軽量で耐久性が高い金属が使用されています。
また、低価格であることや、施工が比較的簡単なうえ、あらゆる形の窓や間取りにも対応できるのが大きなメリット。
デザインが魅力の【装飾レール】

デザイン性を重視した装飾レールは、インテリアの一部として「見せる」カーテンレールです。
木や金属、樹脂など、さまざまな素材が使用されるため、ナチュラル・モダン・エレガントなどのインテリアテイストに合わせて選ぶことができます。
レール本体だけでなく、両端を飾る部品「キャップ」や、壁から支える部品「ブラケット」など、細部にまでこだわったデザインも豊富。
カーテンレール自体がアクセントになるので、お部屋の雰囲気をワンランクアップしてくれます。
装飾レールの中にも「ポールタイプ」と「滑車タイプ」の2種類がありますので、ご紹介していきます。
ポールタイプ

装飾レールのほとんどがポールタイプに分類されます。
ポールに通されたリングが左右に動くことでカーテンを開閉します。
木目調やアンティーク調など、デザイン性に富んでいるため、インテリアのテイストに合わせて選ぶことができます。
滑車タイプ

滑車タイプの装飾レールはデザイン性がありながらも、使用されている部品のほとんどが機能性レールと同じため、カーテンの開閉がしやすいのが特徴です。
また、ポールタイプに比べて低価格なことがほとんどなので、「装飾レールを選びたいけど予算的にポールタイプが難しい」という場合にもおすすめです。

※写真参照元:カーテンレールWEBカタログ|トーソー株式会社
カーテンレールの部品名について
カーテンレールは、さまざまな部品によってつくられています。
機能性レールと装飾レールでは、使用されている部品や名前が異なりますので、各カーテンレールの部品名や役割をご紹介します。
機能性レール
機能性レールの部品は、主に以下の5つです。

①本体の【レール】
カーテンを吊るすための棒状のレール本体。
窓の幅に合わせて、長さをカットして使用します。
商品によっては木目プリントのシートが貼られているので、家具や建具の色に合わせてお好みのカラーを選ぶことができます。
②レールを支える【ブラケット】
カーテンレール本体を、壁面や天井に固定するための取付金具。
カーテンレールを支えるには、2個以上のブラケットを使用します。
カーテンレールの長さや、下地の位置に合わせて個数を増やしていきます。
③レールを走る【ランナー】
レールの中を通ってカーテンを開閉させる部品。
ランナーには滑車が内蔵されているので、レールの中での動きがスムーズになります。
また、ランナーの下部には、カーテンを引っかけるための金属製の小さなリングが付属しています。
④カーテンを閉じる【マグネットランナー】
ランナーの一種で、カーテンが中央でピタッと閉じるようにマグネットがついています。
両開き仕様のカーテンの中央で使用されるほか、片開き仕様のカーテンの場合も端に入れて使用されます。
⑤レールの両端部【キャップ】
ランナーがレールから外れないように、レールの両端に設置されている部品。
機能性レールの場合は、カーテンの両端をひっかけるための固定されたリングがキャップについています。
装飾レール
装飾レールの部品は、主に以下の4つです。

①本体の【ポール】
カーテンを吊るすための棒状の本体で、その形状からロッドとも呼ばれます。
商品によって素材が木製、金属、樹脂などさまざまです。
②レールを支える【ブラケット】
ポールを壁面や天井に固定するための取付金具。
装飾レールの場合、ブラケットにもデザイン性があります。
③レールを走る【リングランナー】
ポールに通されて、カーテンを開閉するリング状の部品。
機能性レールとは異なり、ポールの径より大きいリングがポールの上を走ります。
また、リングランナーの下部には、カーテンを引っかけるための金属製の小さなリングが付属しています。
④レールの両端部【キャップ】
ランナーがポールから外れないように、ポールの両端に設置されている部品。
装飾レールの多くは、キャップ部分に大きな装飾が施されています。
形状が特徴的なため、設置面に十分なスペースが確保されているか確認する必要があります。
カーテンレールを選ぶ際の4つのポイント
カーテンレールは、本数や取り付け方、色などによってお部屋の快適性や雰囲気に大きな影響を及ぼします。
ここでは、カーテンレールは選ぶ際のポイントを4つご紹介します。
①レールの本数を決めましょう

レールの本数で一般的なのは、2本(ダブルタイプ)です。
ドレープカーテン・レースカーテンを前後で二重にかけられるため、賃貸住宅や建売住宅などでも採用されています。
レールが1本のシングルタイプは、ドレープカーテンのみ、またはレースカーテンのみを設置する際に採用されます。
主にプライバシーを気にしない書斎や収納部屋、窓がくもりガラスの場合などに適しています。
シングルタイプを設置した場合は、カーテンを二重にかけることができなくなりますので、注意が必要です。
どちらのタイプにするか迷ったときは、ダブルタイプを設置しておくとよいでしょう。
②取り付け方を決めましょう
カーテンレールの取り付け方は、「正面付け」と「天井付け」の2種類に分けられます。
それぞれの設置方法の特徴やメリットを紹介します。
正面付け

窓枠の上の壁面に設置する方法を正面付けといいます。
レールを窓枠よりも大きく取り付けるため、カーテンで窓をしっかり覆うことができます。
窓からの光漏れや冬場の冷気の侵入などが気になる方におすすめです。
天井付け

窓枠内やカーテンボックス、お部屋の天井に設置する方法を天井付けといいます。
お部屋の天井に設置する場合は、窓の高さよりも丈が長いカーテンになるので、実際の窓サイズよりも大きく見せることができます。
窓枠内に設置する場合は、枠内にすっぽりと収まるので、すっきりとした印象になります。
また、窓枠の近くにエアコンやクローゼットの扉があってカーテンレールと干渉しそうな場合は、
回避するために窓枠内に天井付けにすることがあります。
正面付けと天井付けを組み合わせる

ドレープカーテンのカーテンレールをシングルタイプで正面付けにし、レースカーテンのカーテンレールを窓枠内に天井付けする方法もあります。
こうすることで、カーテンレールのせり出しを抑え、お部屋へ圧迫感を軽減することができます。
③カーテンレールのサイズを決めましょう

正面付けのカーテンレールは、窓周りに干渉するものが無い限り、窓枠よりも長く伸ばして設置します。
機能性レールは窓枠よりも両端5cm程度ずつ、装飾レールは両端10cm程度ずつ長く伸ばします。
なお、取り付け高さは機能性レールは窓枠より5cm上に、装飾レールは10cm上に設置するとバランスがよく見えます。

窓枠やカーテンレールは、気温や湿度の変化、経年によりわずかに伸縮することがあります。
カーテンレールを窓枠の内寸にピッタリ合わせてしまうと、設置の際に窓枠内に入らなくなってしまう可能性があります。
そのため、窓枠内に設置するカーテンレールは、わずかなサイズ変化にも対応できるよう、窓枠の内寸より10mmほど短くし、両端に5mmの隙間を空けて設置します。
④カーテンレールの色を決めましょう
カーテンレールにもさまざまなカラーラインナップがあるので、色選びも重要です。
以下の3つのポイントを押さえておくと上手にコーディネートできますよ。
窓枠や床、扉の色に合わせる

窓枠やフローリング、扉の多くは、木目調カラーが使用されています。
カーテンレールにも木目調カラーが用意されているので、色を合わせることで、お部屋に統一感が出ます。
壁紙の色に合わせる

カーテンレールを目立たせたくないという場合は、壁紙の色に合わせると良いでしょう。
白い壁紙の場合、ホワイトカラーのカーテンレールを合わせることで、すっきりとお部屋になじみます。
コンパクトなお部屋で、なるべくカーテンのせり出しを目立たなくさせたいときにもおすすめの選び方です。
インテリアのテーマに合わせて選ぶ

お部屋のインテリアテーマが決まっている場合は、そのテイストに合わせて選んでみましょう。
たとえば、ナチュラルな雰囲気のインテリアには天然木のカーテンレール、モダンな雰囲気のお部屋には金属のカーテンレールが似合います。
また、華やかな印象のキャップのカーテンレールは、エレガントなインテリアテイストや重厚感のあるお部屋にぴったり。
カーテンだけでなく、カーテンレールにもこだわってトータルコーディネートすることで、洗練されたインテリアにぐっと近づきますよ。
※写真参照元:カーテンレールWEBカタログ|トーソー株式会社
ナチュラル|ローレット木目、ノルディ25
エレガント|ラグレス33、クラスト19
モダン|グレイスノーヴァ19、グレイスフィーノ19
カーテンレールを設置する際の注意点
カーテンレールの設置は専門の施工業者に任せることがほとんどですが、自分で設置される方もいらっしゃるかと思います。
設置するときに注意したいポイントをまとめましたので、ご紹介していきます。
下地の有無を確認しましょう

カーテンレールは、壁面や天井にブラケットを固定して取り付けます。
ブラケットのネジは、必ず下地のある場所に固定しましょう。
下地のない場所にネジを打ち込んでしまうと、カーテンの重みに耐えられずにカーテンレールが落下する恐れがあります。
下地があるかどうかは、壁を軽くノックすることでわかります。
下地のない場所は軽く高い音がしますが、下地のある場所では中身が詰まっているような、低く鈍い音がします。
また、下地チェッカー(ワンプッシュとも呼びます)を使うことで、簡単に確認をすることもできます。
エアコンがぶつからないか確認しましょう

カーテンレールを正面付けにする際、エアコンに接触するケースが多いので注意しましょう。
新築などでエアコンが未設置の場合、干渉に気付かない可能性があります。
カーテンレールを設置する前にエアコンを設置するか、もしくはエアコンの向きを変更するなどで回避しましょう。
扉の開閉を妨げないか確認しましょう

窓の近くにクローゼットや出入りの扉がある場合も、カーテンレールの設置は注意しましょう。
扉よりも低い位置にカーテンレールを設置すると、扉の開閉時にカーテンレールにぶつかってしまう恐れがあります。
扉よりも高い位置にカーテンレールを設置するか、枠内に天井付けして回避しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
カーテンはもちろんのこと、カーテンレールにもこだわることで、より洗練されたお部屋づくりを実現できます。
ジアスのショールームでは、カーテンレールの展示も多数ご用意しています。
カーテンのサンプルをご覧になりながらカーテンレールも含めた窓辺のトータルコーディネートを検討することができますので、ぜひご利用くださいませ。
お好みのインテリアテイストや雰囲気に合わせて、スタッフが最適なカーテンレールのご案内をいたします。