
リネンカーテンの特徴やデメリットは?後悔しないための対策
ナチュラルなインテリアがお好きな方に人気の「リネンカーテン」。
天然繊維で作られたカーテンは、自然素材ならではの豊かな表情を見せてくれます。
最近では、お手入れが簡単な化学繊維のカーテンが主流ですよね。
でも、天然繊維のカーテンには、独特な風合いや温かみ、使い込むほどに増すやわらかさなど、たくさんの魅力が詰まっているんです。
リネンカーテンの正しい扱い方を知っておけば、その魅力をより長く楽しむことができますよ。
今回は、リネンカーテンの特徴や、購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないための対策について、詳しく解説していきます。
リネンと麻の違い
「リネン=麻」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、厳密にいうと、リネンは麻の一種で、「亜麻」とも呼ばれます。
麻にはいくつかの種類があります。
まずは、それぞれの繊維が持つ特徴や用途をご紹介しましょう。
リネン(亜麻)

リネンは、古くから私たちの暮らしに深くかかわってきた素材です。
丈夫で耐久性が高く、吸水・発散性に優れているのが特徴で、触れるとサラッとして清涼感があります。
水に濡れるとさらに強度が増すため、これまでさまざまな布製品に使われてきました。
洗濯にも強く、洗えば洗うほどに白さが増すといわれています。
世界の一流ホテルでも、ホームリネン(シーツ、ピローケース、パジャマ、バスタオルなど)や、テーブルリネン(テーブルクロス、ナプキンなど)として使われています。
ヘンプ(大麻)

大麻と聞くと、「麻薬?」「違法?」といった、怖いイメージを持つ方もいるかもしれません。
大麻には大きく分けて2つの品種があります。
麻薬として規制されている大麻は「マリファナ」と呼ばれるものです。

一方、古くから布や縄として使われている大麻が「ヘンプ」です。
ヘンプの繊維は太くて短く、バラツキがあるため、糸にするのが難しいといわれています。
繊維製品だけにとどまらず、食品や化粧品、医薬品など、幅広く活用されています。
たとえば、ヘンプの種子は「ヘンプシード」と呼ばれ、必須脂肪酸、タンパク質、食物繊維、ミネラルが豊富なスーパーフードです。
ナッツのような香ばしさがあり、グラノーラやヨーグルトのトッピング、七味唐辛子などにも使われています。
ヘンプシードオイルを配合したスキンケアオイルも人気です。
また、ヘンプに含まれる成分「カンナビジオール(CBD)」は、健康維持やリラックス効果が期待できるとして、オイルやグミなどの食品としても販売されています。
ラミー(荢麻)

ラミーは、麻の仲間で最も繊維が強いといわれています。
触れるとシャリ感があり、夏の暑い時期に汗をかいても肌にまとわりつかず、サラッと快適。
汗を素早く吸い取って放出するため、その気化熱でひんやりとした涼しさを感じられます。
その特性を活かし、シャツやブラウス、インナーウェアなどの夏物衣料に使われています。
ただし、リネンよりも繊維が硬く、人によっては肌触りがチクチクすることも。
ジュート(黄麻)

ジュートは、夏のファッションに欠かせない素材。涼しげな印象のバッグやサンダルによく使われます。
弾力性は無いものの、丈夫で耐久性が高いのが特徴です。
また、通気性や吸水性に優れており、暑い夏でも快適に過ごせます。
これらの特性を活かし、ファッションアイテム以外にも幅広く使用されています。
たとえば、米や麦、大豆などの輸送用袋に使われたり、保温性があるため、カーペットの裏地としても利用されています。
リネンカーテンの特徴
丈夫で耐久性が高いリネンは、カーテンとしても非常に魅力的な素材です。
その特徴を4つのポイントに分けてご紹介します。
①自然ならではの風合い
リネンは、独特のナチュラルな風合いとやさしい表情が魅力です。
天然繊維であるリネンは、化学繊維のように均一な表面ではありません。
自然なムラやネップ(繊維の塊)が、表情豊かな生地を生み出し、空間に温かみを与えます。
さらっとした肌ざわり

リネンは、麻の中でも繊維が長くしなやかなのが特徴です。
そのため、肌に触れるとサラッとしていて清涼感のある肌ざわりが楽しめます。
くしゅっとしたやさしい表情

リネン素材の服をお持ちの方ならご存知かと思いますが、リネンは洗濯をすることでシワになりやすい傾向があります。
でも、そのくしゅくしゅとした自然なシワこそが、リネンの持つ独特の魅力。
ほかの素材にはない、やさしい表情を生み出します。
②天然繊維特有の透け感

化学繊維で作られた高機能な遮光カーテンとは異なり、リネンカーテンは自然な透け感が魅力。
ざっくりと織られたリネン生地は、日光を完全に遮るのではなく、やわらかく透過させてくれます。
お部屋全体がふんわりとした明るさに包まれ、日中でも心地よい空間に。
まるで木漏れ日のような、穏やかでやさしい光が差し込むことで、お部屋に自然な温かみと奥行きが生まれるでしょう。
③使い込むことでよりやわらかく

リネンはとても丈夫で、洗濯に強いのが特徴です。
洗うたびに生地がくったりとやわらかくなり、手触りもどんどんやさしくなっていきます。
使い込むにつれて、その素朴な素材感が暮らしになじんでいき、あなただけの特別な風合いが生まれます。
④季節に合わせた呼吸
サラッとした質感から「夏にぴったりの生地」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
実は、リネンカーテンは季節ごとに適した機能を発揮してくれるため、一年を通して快適に使用できます。
リネン繊維は中に空洞があり、空気を多く含みます。それが天然の断熱材となり、冬の寒さからも守ってくれるのです。
ダウンジャケットや羽毛布団と構造は同じ。
カーテンの隙間から侵入する冷気が気になる場合は、裾を長めにすることで、保温効果が高まります。
後悔するかも!?リネンカーテンのデメリット
リネンカーテンを検討されている方の中には、これまで化学繊維のカーテンを使っていた、という方も多いのではないでしょうか。
素材が変わると、カーテンの風合いやお手入れ方法も大きく異なります。
その違いを知らずに購入してしまい、「こんなはずじゃなかった……」と後悔してしまうケースも。
そこで、リネンカーテンを買う前に知っておきたいデメリットと、後悔しないための対策をご紹介します。
洗濯や使用環境によってサイズが変化する

リネンを含む天然繊維は、濡れた状態から乾燥させる際にサイズが縮んだり、シワがつきやすくなる傾向にあります。
また、リネンは水分を吸って吐く、という素材の特性を持っています。
そのため、湿気の多い梅雨時期に水分を吸って、その重みで丈が伸びることも。
対策①:洗濯表示に合わせて適切なお手入れを

天然繊維でできたカーテンは、とってもデリケート。
リネンカーテンのほとんどには「ドライクリーニング」の表示があります。
「洗濯不可」と表示されている場合は、自宅で洗ってしまうと、生地が傷んだり、大きく縮んでしまう恐れがあります。
大切なカーテンを長く使うためにも、カーテンに縫い付けられている洗濯表示を必ず確認し、適切なお手入れをしましょう。
※ 洗濯絵表示に関する出典:洗濯表示(平成 28年12月1日以降)|消費者庁
対策②:収縮性を考慮したサイズ選び
リネンカーテンが縮んでしまい、丈が短くなってしまったケースも少なくありません。
購入する際は、収縮性を考慮したうえで、長めの丈を購入することをおすすめします。
透けるのが気になる

リネンカーテンは、透過性があります。
外から見えにくい機能がついたカーテンとは異なり、透け感が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
道路に面している窓で、外からの目線が気になる……という場合は、次にご紹介する対策をお試しください。
対策①:カーテンを二重にする
最も一般的で効果的な方法が、カーテンを二重にすることです。
ほとんどのご家庭では、カーテンを二重に吊ることができるダブルタイプのカーテンレールが設置されているかと思います。
リネンカーテンを吊る場合は、外からの視線を遮る遮像タイプのレースカーテンを組み合わせると、透け感が気にならなくなります。
対策②:織りの密度が高い生地を選ぶ
リネンカーテンの中には、織りの密度が高く、太めの糸で作られている厚手のタイプもあります。
このような生地を選ぶことで、透け感を軽減し、光の透過も抑えられます。
完全な遮光性は得られませんが、ある程度のプライバシーは確保できるでしょう。
対策③:濃い目の色を選ぶ
一般的に、濃い色の生地は薄い色の生地よりも光を通しにくく、透け感を抑える効果が期待できます。
ネイビーやダークブラウンなど、深みのある色合いのリネンカーテンを選ぶことで、プライバシー対策にもつながります。
価格帯が高めな傾向がある
リネンの原料となる亜麻は、同じ畑で栽培され続けると土の力が失われてしまうため、一度収穫すると6〜7年間も土を休ませる必要があります。
また、天然繊維を加工するにはたくさんの工程と手間がかかり、どうしても価格が高くなる傾向があります。
さらに、リネンカーテンは既製品のラインナップが少なく、オーダーメイド品を選ぶのが一般的。
その場合は素材の料金に加えてオーダー費用も発生するため、購入時の総額は高くなりがちです。
対策①:リネンカーテンの種類をリサーチする
リネンカーテンと一口に言っても、さまざまな生地の種類やグレードがあります。
リネン100%でも、織り方や厚み、原産国などによって価格は大きく変わります。
また、リネンと他の繊維を混ぜ合わせた生地は、純粋なリネン100%に比べてお求めやすい価格に。
さまざまなカーテンメーカーがリネンカーテンを取り扱っているので、リサーチして自分の予算に合ったものを選びましょう。
対策②:既製カーテンの中から選ぶ
もしご自宅の窓サイズに近い既製カーテンがある場合は、その中からリネン素材のものを探してみるのも一法です。
デザインやグレードの選択肢は限られてしまうかもしれませんが、費用を抑えながらもリネンの風合いを楽しむことができます。
デメリットをカバー!お家で洗濯できる「ウォッシャブルリネン」

「リネンのようなナチュラルな風合いは欲しいけど、お手入れが大変そう……」
「せっかくのリネンカーテン、キレイに保てるか心配...…」
そんな悩みを抱えている方には、ジアスオリジナルの「ウォッシャブルリネン」シリーズがおすすめ。
天然繊維を使用しながらもご自宅で洗濯ができる、すぐれモノです。
・天然繊維特有の収縮を抑える、ジアスオリジナルの新素材
ウォッシャブルリネンは特殊な技術でリネンとポリエステル(化学繊維)を複合し、天然繊維特有の収縮を抑えるジアスオリジナルの新素材です。
・お家でのお洗濯が可能!
ウォッシャブルリネンの最大の魅力は、素材に天然繊維を使用しながらも「気軽にお家でお洗濯ができる」こと。
カーテンに付いている洗濯表示をご確認いただいた上で、ご自宅でお洗濯することが可能です。
メンテナンスも簡単で、お気に入りのカーテンを長く美しくお楽しみいただけます。

※ 糸節やネップ・植物樹皮などの混糸や、同一商品であっても色ムラが生じる場合がありますが、天然繊維ならではのナチュラルな風合いをお楽しみください。
※ 素材の特性上、漂白剤や蛍光増白剤の入った洗剤で洗濯すると、変色や色ムラが生じるため無蛍光洗剤を使用ください。
※ 商品ごとに注意点が異なりますので、詳しくはカタログをご確認ください。
・環境にやさしいエコファブリック
ウォッシャブルリネンカーテンは、ポリエステルにリサイクル原料を使用しています。
また、あえて染色をしないことにより、生産に伴う水の使用量削減に成功。
環境にもやさしいエコファブリックです。
・おすすめコーディネート3選
ジアスのウォッシャブルリネンカーテンを使ったコーディネート例3選をご紹介します。
室内に映る影にうっとり|JE9339

丸みを帯びた大ぶりのリーフ柄が、ナチュラルなムードを高めます。
室内の床に映る影の表情に、うっとりすること間違いなし。
主役級のオパールプリントレースカーテンです。
さりげないボーダー柄|JE9340×JE9341

さりげなく強弱をつけたボーダー柄のレースカーテン。
シワ加工を施した軽やかな素材感が魅力的です。
無地のリネンドレープカーテンをあわせて、バランスの良い仕上がりに。
軽やかな素材感|JE9342×JE9343

シワ加工を施した軽やかな素材感と、ボリュームのある柄糸がアクセント。
自然ならではの風合いを活かしたボーダー柄は、空間にナチュラルな風を吹き込みます。
まとめ
縮んでしまったりシワになってしまったり、何かと「お手入れが大変そう」なイメージのリネン。
でも、その素材を活かしたナチュラルな風合いや質感は、ほかにはない素敵な空間を演出してくれます。
使い込むほどに魅力が増していく素材でもあり、お手入れの手間も天然繊維特有の「味」として楽しんでみても良いかもしれません。
ジアスのウォッシャブルリネンは、
「まずはお家でメンテナンスができるものから試したい」
「リネンのカーテンは気になっていたけど、お手入れが心配でなかなか踏み出せなかった」
という方にもおすすめです。
ぜひ、あなたの初めてのリネンカーテンとして検討してみてくださいね!