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ミラノ大聖堂とクリスマスツリー

Eli's note from MILANO #6『特別な季節!イタリアのクリスマスシーズン』

だんだんと寒さが厳しくなってきそうな気配がしますね。
ミラノの街も日本と同じくクリスマスムードで華やいでいます。

ヨーロッパのほとんどの国で、ロックダウンなどの規制もすっかり無くなった今年のホリデーシーズン。

今回は観光客や地元のミラネーゼで大賑わいのミラノから、クリスマスムードに溢れる街並みやイタリアならではの風習、日本とちょっと違うクリスマスの過ごし方についてお話しします。

 

イタリアのサンタクロースは魔女?
ちょっと長いクリスマスシーズン。

イタリアのクリスマスの様子

イタリアのクリスマスシーズンは、ちょっと長め。その期間はなんと約1ヶ月!

12月8日のインマコラータ・コンチェツィオーネ(無原罪の御宿の日)というカトリックの祝日からはじまり、1月6日のエピファニア(公現祭)というキリスト教の祝日でクリスマスツリーなどを片付けて終わります。

べファーナと呼ばれる魔女の顔がついた靴下
クリスマスシーズンが終わる前日の1月5日の夜、イタリアではべファーナと呼ばれる魔女がやってきて、子供の靴下にお菓子を入れてくれるというイベントがあります。

この日の夜に暖炉や窓辺に靴下をぶら下げておくと、1年間良い子だった子供の靴下にはお菓子を、悪い子には炭を入れてくれます。

靴下にプレゼント、というとサンタクロースが思い浮かびますが、サンタクロースはイタリアではべファーナよりもっと新しいもの。

イタリアの子供たちは「靴下を置くのはエピファニア(公現祭)の日」というのが一般的だそうです。

 

歴史的建造物 × クリスマス!
クリスマスシーズンのミラノの街中

日本では12月25日のクリスマスが終わったらすぐにツリーを片付け、あっという間に年明けに向けてお正月ムードに切り替わっていきますね。

しかし、前述したように1月6日まで続くイタリアのクリスマスムード。
年が明けても、イタリアの街中では豪華なクリスマスツリーやイルミネーションを見ることができます。

その中でも、ミラノのシンボルである「Duomo(大聖堂)」や、
「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガレリア」と呼ばれる高級ブランドのブティックが並ぶ
美しいショッピングアーケードに毎年飾られるクリスマスツリーは必見です!

特に大聖堂前のツリーは毎年街で一番大きなものが飾られるので、歴史的建造物との組み合わせも相まってとても華やかで美しいですね。

※ヴィットリオ・エマヌエーレ2世:イタリア王国の初代国王

ミラノのドォーモとツリー

 ▲大聖堂前のクリスマスツリー。

巨大なクリスマスツリー

 ▲ガレリアの中心にあるクリスマスツリー。毎年、このツリーはエレガントなので大人気!

また、この時期あちこちで開かれているクリスマスマーケット。
大聖堂の横でも毎年クリスマスマーケットが開かれており、多くの地元の人や観光客で賑わっています。

大聖堂前のクリスマスマーケット

 ▲大聖堂の横のクリスマスマーケット

今年はコロナ関連の規制も無く、いつものイタリアのクリスマスの風景が見られ、日常が戻ってきたと実感できてとても嬉しく思います。

思い起こせば過去2年、ロックダウンなどで外出規制があった中でも、毎年ミラノの大聖堂前には大きなクリスマスツリーだけは飾られていました。

対人でのコミュニケーションが減って、皆が少しの寂しさのようなものを感じていた時期。

華やかなツリーのキラキラした存在感に、元気づけられたことを思い出します。

 

クリスマスの伝統スイーツ「パネットーネ」

パネットーネ

クリスマスといえば、ツリー、プレゼント、そしてケーキを思い浮かべる方が多いのでは?

イタリアのクリスマスに欠かせないスイーツといえば、ミラノ発祥のドライフルーツの入った伝統菓子パン「パネットーネ」です。

ケーキ屋さんに置いてあるパネットーネ

クリスマスシーズンになるとスーパーマーケットやパスティッチェリア(ケーキ屋さん)にはパネットーネがずらりと並び、ほとんどのイタリアの食卓にはパネットーネがあり、デザートや朝食として愛されています。

毎年「どこのお店のパネットーネが美味しいか」というランキングに関する記事をよく目にするほど、この時期大人気のスイーツになります。

 

・特別な酵母で作られ、30日程長持ちする

パネットーネを作る工程

バターと卵をたっぷりと使った生地に「パネトーネ種」という天然酵母を加え、中には、レーズンやオレンジピールなどの柑橘類のドライフルーツを練り込んで、ドーム型に焼き上げた、ふわふわした菓子パンのような食感のパネットーネ。

通常、菓子パンの消費期限はせいぜい2〜3日だと思いますが、パネットーネは保存料無添加なのに「パネトーネ種」というイタリア北部で伝統的に受け継がれてきた特別な酵母のおかげで、なんと30日くらい日持ちするというのが特徴です。

 

・価格もいろいろ!美味しいアルティザン・パネットーネ

アルティザン・パネットーネ

基本的にはどこのお店も同じようなレシピで作られていますが、工場で大量生産されているものや、お菓子職人が手作りしているものがあり、価格も様々。
数百円で買えるものから、2万円以上するものまであります。

パネットーネを半分に割った

中でもケーキ職人の手作りパネットーネ(アルティザン・パネットーネ)は絶品で、1kgサイズを購入しても気づくと数日で完食できてしまう美味しさ!

大量生産型のパネットーネしか食べたことがなかった頃は、あまりその魅力に気づいていなかったのですが、職人手作りのアルティザン・パネットーネを知ってから、クリスマスシーズンの大きな楽しみの一つになりました。

私と同じように、大量生産型のパネットーネしか試さずに、イマイチだと感じている方はぜひ!
アルティザン・パネットーネも試してみていただきたいです。

12月・1月中旬くらいまでミラノにご旅行の予定のある方、ご興味のある方は、
あくまでも個人的ですが、私の「パネットーネが美味しいお店ランキング」をこっそり教えますのでJIAS公式インスタグラムからなどお問い合わせください!笑

▶︎JIAS公式 Instagramはこちら!


 

家族でゆっくり過ごす、
イタリアのクリスマス当日の過ごし方

クリスマスの装飾がされた道

さて、パネットーネ愛がつい炸裂してしまいましたが、
ここからはイタリアのクリスマス当日の過ごし方について少しご紹介します。

日本のクリスマスは少し商業的な、パーティー要素が強いイメージもありますが、元々クリスマスはキリスト教の誕生をお祝いする日。

イタリアのようなキリスト教の国では、このお祝いを宗教的な意味でもとても大切にしているのです。

家族でクリスマスをお祝いしている

そんなクリスマスを「大切なイベント」として扱うイタリアでは、当日は家族や親戚が集まって過ごすホーム感が強いもの。

日本のようにカップルで過ごしたり、友達と集まってパーティー!といった雰囲気とは異なり、どちらかというと日本のお正月に近い「伝統的」な、少し厳かな過ごし方をするイメージです。

逆に大晦日は日本のクリスマスのような感じで、友達とパーティーをしたりして賑やかに過ごす人が多いです。
お正月とクリスマスの過ごし方が、日本とは逆になるイメージですね!

 

・お腹も心も満たされる!当日は家族で豪華なランチ

イタリアのクリスマスランチ

クリスマス当日は、一般的には家族が集まって豪華なランチを食べて過ごします。

それぞれの家庭によりますが、親戚一同が集まるので、料理自慢の人たちがそれぞれ腕をふるい、通常のフルコースの2倍くらいのメニューが用意されたりします。(!)

たくさん並べられたイタリア料理

イタリアのクリスマスのメニューには、各地方によってそれぞれ伝統的なレシピがありますが、実際は各家庭によって様々のようです。

1年に1度、家庭の伝統を味わう美味しく楽しいひとときは特別なものですね。
ちなみにクリスマス当日はほとんどのお店が閉まり、街は完全に静まりかえります。
レストランもほとんど閉まってしまい、イタリアにはコンビニも無いため、
この時期にイタリア旅行に来られる方はご注意くださいね!

 

 

・センスが問われる?メイン・イベント「プレゼント交換」

たくさんのクリスマスプレゼント

おそらく世界共通のクリスマスイベントといえば、プレゼント交換。

心のこもったプレゼントをそれぞれ用意するので、その場で箱を開けて見せ合い、大変盛り上がります。


これが大家族の場合、ものすごく長いのも特徴的。

例えば、「Eli、ありがとう(ハグ)。みんな見て、今年のEliからのプレゼントはこれよ!まあ素敵、この色を私が好きなのを覚えていたのねー(ここでまたハグ)、
身につけてみる(みんながコメントする)...」
というやりとりを一人ずつ行うので、数時間かかることも...!

クリスマスギフトのディスプレイ

また、一人に対して一つのプレゼントだけではなく
幾つもサプライズのギフトを仕掛けてロマンティックな演出をするカップルや、
プレゼントに加えて素敵なメッセージカードを贈るおじいちゃんとおばあちゃん夫婦に感動したり、プレゼント交換の時間は家族の中でも色々なドラマがあって楽しめるのも醍醐味のひとつ。

誰が何をプレゼントしているのかを全て皆の前で発表するため、難しいですがセンスがちょっと...なものをプレゼントしてしまうとしばらく笑いのネタにされちゃったりするので、クリスマスギフト選びに気合いが入るのも納得です。

▼イタリアのクリスマスギフト事情についてはこちらでも!
 Eli's note from MILANO #6 『クリスマスに向けて、プレゼントの準備をはじめよう!』

 

 

終わりに

クリスマスの様子

その国によって様々な祝い方やイベントがあるクリスマス。
今回のコラムで少しでもイタリアのクリスマスの雰囲気が伝わっていたら嬉しいです。

次のEli’s Note from MILANOは来年!
皆さまどうぞ楽しいクリスマスと年末をお過ごし下さい。

メリー・クリスマスをイタリア流で、Buon Natale(ボン・ナターレ)!
本年は、ありがとうございました!

次の記事 Eli’s note from MILANO #13 『ボン・ナターレ!クリスマスの伝統的な飾り』
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