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Eli’s note from MILANO #11『国によっていろいろ?ヨーロッパ諸国のカーテンの使い方』

Eli’s note from MILANO #11『国によっていろいろ?ヨーロッパ諸国のカーテンの使い方』

みなさん、こんにちは!ミラノ在住、インポート雑貨バイヤーEliです。

お盆休みはどのように過ごされましたか?
こちらも、イタリアのお盆休みのような日が8月15日、Ferragosto(フェラゴスト)という祝日があるんですよ。
8月のイタリアはすでに夏休みモード。みんなバカンスに行っていますが、この日はほとんどのお店が閉まり、ただでさえ静かな8月のミラノがさらに静寂に包まれる1日となります。
私はこのコワイくらい静かな、まるで違う街のような不思議さを感じるミラノの街を満喫しています。

まだまだ暑いミラノの街。
前回はイタリアでの暑さ対策の内容の中でペルシアーナ(イタリアの窓に設置されている日除けのためのシャッター)についてご紹介しましたが、今回はそこからさらに深掘り。

▼ペルシアーナについてはこちら
Eli’s note from MILANO #10『オーブンで焼かれるような夏?イタリアの暑さ対策』

ペルシアーナがあるからカーテンを全く使わない、という訳でもないのです。(※各家庭によります)
イタリアでは、皆どのようなカーテンを使っているのでしょうか?

また、ヨーロッパ圏の他の国のカーテンの使い方の違いなどを色々調べてみると、地域によって結構違うことがわかりました。

 

人気No.1はレース!薄手のカーテン1枚なことが多いイタリア

レースカーテン

イタリアでもレース、ドレープ、スクリーン、ブラインド等、ほぼ日本と同じようなものが手に入ります。
しかし一般の住宅では、圧倒的にレースなどの軽めのカーテンを一枚だけ使っている家庭が多いのです。それは、ペルシアーナ(シャッター)があるから。

ペルシアーナ

伝統的なイタリアの建築様式の住宅には大体ペルシアーナ(シャッター)がついているので、ある程度光を遮ることが出来る為、遮光カーテンや重めのドレープなどは必要ないと考えるそうです。

日本だと、一般的にはレースとドレープの組み合わせのご家庭が多いのではないでしょうか?
私も日本に住んでいた頃、カーテンレールはダブルレールで昼はレース、夜はさらにドレープだと思い込んでいたので、イタリアに住み始めた時に違いを知り面白いと思いました。

 

カーテンを使わない!で有名なオランダ

オランダの建物

オランダの住宅は窓が大きい印象がありますが、意外にもその大きな窓にカーテンを使っていない家が多いのです。
そのため家の中が見えてしまうことがあり、プライバシーを大事にする傾向のある日本と比べると「オープンな感じだな...!」と驚いた記憶があります。

オランダの「カーテン税」ジョーク

オランダの建物

オランダは日照時間が少なめだから、なるべく日光を取り入れたいのかな、程度に思っていましたが「オランダではあまりカーテンを使わない」というのは結構有名な話なようです。
「オランダには、カーテン税があるらしいよ!」というジョークがある程、オランダは住宅ではカーテンを使わない国として知られています。(実際にはそんな税はないそうです!笑)

 

諸説ある?オランダがカーテンを付けない理由

オランダがカーテンを使わない事が多い理由は諸説ありますが、一般的に知られているのは、オランダ人の多くが信仰していた「カルヴァン主義プロテスタント」の影響という説。
カルヴァン主義の教えは清貧さを美徳とし、清く忠実な人は隠すものがなく、贅沢でない暮らしぶりをオープンに見せるというもの。カーテンを付けることによって「何か隠している、不誠実な印象を与える」という考え方があるようです。

オランダの建物

一方で、近年平均的なオランダの生活水準は大幅に上昇。
デザインの分野でも有名なオランダのアパートは非常に豪華で、最新のモダンなインテリアデザインが施されている印象があります。
これらを見せたいという欲求があるのではないかという、前途の説とは異なる説もあったり...。

本当のところはわかりませんが、カーテンを使っていない窓からちらりと見えるインテリアは、どこの住宅もスタイリッシュ。素敵でうっとりしてしまいます!

 

カーテンは高級なイメージ?フランス・パリのアパルトマンの窓辺

パリの街並み

フランス全体ではないのですが、パリの中心部のアパートでは、カーテンが使われていないお部屋が多い印象があります。
理由としては、イタリアと同じく窓にシャッターが設置されているので、カーテンが無くても遮光性などには問題ないことが挙げられます。レースのような薄手のカーテンが取り付けられていても、完全にカーテンを閉め切っていない窓辺をよく見かけます。

パリの建物

また、友人のパリジェンヌ曰く、カーテンはお屋敷などの大きな家で使う印象があるためアパートでは必要ないと思っているとのこと。
なぜそう思うかを聞いてみたところ、カーテンはブルジョア(中産階級/資本家階級)っぽい印象があるようで、パリのコンパクトなアパートには必要ないような感じがするそうです。

カーテンを付けるのは、お屋敷などの豪華な場所のイメージ?

お屋敷

なぜ、カーテンは「ブルジョアっぽい」イメージがあるのでしょうか?
少し調べてみると、ヨーロッパのカーテンの歴史が関係していそうでした。

17世紀の終わり頃、フランスなどの裕福な邸宅が豪華なドレープカーテンを使いはじめました。ビクトリア時代の裕福な人々は、リビングルームのカーテンを豪華に何層にも重ねていました。

寒い家で隙間風を防ぐということも一つの大きな理由でしたが、景色よりプライバシーを重視し、心地の良い家庭の空間から外の世界を排除したいという気持ちから重厚で華やかなカーテンを好んだそうです。

カーテンは貴重な絵画や宝物などを日光から保護する役割もありましたが、何よりカーテンの生地の質、パターン、テクスチャーなどのデザインで、彼らのセンスや富を主張していたそう。

窓から見た外の様子

なるほど、友人のパリジェンヌが言う「カーテンは豪華なお屋敷に使われているというイメージがある」のは、このような歴史背景があって、その流れが続く生活様式の街に住んでいるからなのかもしれないと妙に納得してしまいました。

日本人の側からすると、カーテンは輸入文化なので「ブルジョアっぽい」のような先入観なくカーテンを暮らしの中に受け入れられているんだなと感じました。

 

おわりに

カーテンのある空間

カーテン一つとってみても、国や地域によってこんなに違いがあって興味深いですね。
私たち日本人にとっては現在ではどこの家庭にもあるカーテンですが、一般的に日本の家庭にカーテンが普及したのは1960年代あたりで、割と最近のことだそう。
歴史的な背景を辿ると、もっと意外な発見がありそうです。これを機にカーテンの歴史をもっと調べてみたくなりました!

ではまた次回。

 

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