
Eli’s note from MILANO#23「パリの雑貨屋さん」
イタリア・ミラノ在住、インポート雑貨バイヤーのEliです。
ミラノはすっかり秋になり、夜間は暖房が必要なくらい肌寒く感じます。
さて、インテリア雑貨が好きな私は、旅をするたび、行く先々でおしゃれなインテリアショップや雑貨屋さんに足を運びます。秋は街歩きにぴったりの季節なので、JIAS ONLINEの買い付けやリサーチのために、この時期にパリを訪れることもしばしば。
今回はミラノから少し離れて、フランス・パリのインテリアショップや雑貨屋さんをご紹介します。
実は私、以前パリに住んでいたこともあるのです!
パリには素敵なお店がたくさんあるので、インテリア好きの方は必見です。また、パリ旅行のお土産選びの参考になればとも思っています。

ペーパーオブジェクト、リネンやコットンを扱う Antoinette Poisson(アントワネット・ポワソン)

パリ11区のバスティーユの小道を入った中庭に佇む、Antoinette Poisson(アントワネット・ポワソン)は、パリの若いアーティストが創設したブランドです。
18世紀のフランスで人気を集めた「ドミノペーパー」と呼ばれる小さな壁紙を、当時の手法を再現し蘇らせました。
店内には、この手法を使って制作した、壁紙やペーパーボックス・ノートといった紙製品、またインテリアファブリックやクッションなどが並びます。


瓶のデザインもパッケージも素敵な香水は、ブランド名の由来となったポンパドゥール夫人(ジャンヌ=アントワネット・ポワソン)の人生を香りで表現したもの。
彼女は「ドミノペーパー」が流行した18世紀に生きた女性。平民出身ですがフランス国王ルイ15世の寵愛を受けました。
宮殿を去り、余生は静かに暮らした彼女の生涯を、3種の香りで表現しています。
パッケージにはドミノペーパーが使われ、18世紀の繊細で優美な世界観が表現されています。

パリの古き良き趣と世界観を感じられる素敵なショップです。
Antoinette Poisson(アントワネット・ポワソン)
12 Rue St Sabin, 75011 Paris
https://www.antoinettepoisson.com/
選りすぐりのヴィンテージ雑貨に出会える AXS(アー・イックス・エス)

AXS(アー・イックス・エス)は、上記でご紹介したアントワネット・ポワソンのブティックの隣にあるヴィンテージショップです。
ヴィンテージのプロのオーナーふたりがセレクトした掘り出し物のほか、デッドストック(売れ残り)の生地を使って作られたアップサイクル(※)のクッションなども販売されています。
(※)本来は捨てられるはずの廃棄物に、デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせて新しく生まれ変わらせること。


オーナーのふたりは、ヴィンテージショップだけでなく、店舗装飾や舞台美術なども手がけている、空間装飾のプロフェッショナル。そんな彼らの審美眼で選ばれたヴィンテージの雑貨は、どれも洗練されていて状態の良いものばかり。
要するに、「ここで買えばまちがいない」のです。

ヴィンテージ雑貨は蚤の市でもよく出会えますが、「目利き」が必要なので、慣れていないとなかなかチョイスが難しく感じることも。
しかしこのショップなら、状態の良いアイテムしか取り扱っていないので、ヴィンテージ雑貨に詳しくなくても、安心して選ぶことができます。
AXS(アー・イックス・エス)
12 Rue St Sabin, 75011 Paris
https://www.axsdesign.fr/
フランスの伝統陶器、フィアンス焼きの GIEN(ジアン)

パリ6区のエレガントなサンジェルマンデプレからセーヌ川の方に一本入った静かな通りにある、GIEN(ジアン)。テーブルウェアがお好きな方には、ぜひ訪れていただきたいお店です。
GIEN(ジアン)はフランスを代表するファイアンス焼き(繊細な淡黄色の土の上に錫釉をかけた陶磁器)の陶器工房として知られています。

17〜18世紀のヨーロッパ各地の名窯から影響を受けたコレクションは、かつて万国博覧会で金賞を受賞し、王侯貴族に愛されました。
オーダーメイドのテーブルウェアや、花や鳥など自然をテーマにした絵柄がジアンの代表作となっています。

「食卓に幸せを彩る」という理念は今も受け継がれ、フランスを代表する一流のテーブルウェアブランドとして、世界中で愛されています。
前述したアントワネット・ポワソンをはじめ、さまざまなデザイナーとのコラボレーションの作品も出しています。

歴史のあるブランドですが、新しさも感じられるコレクションにうっとりしてしまいます。
ジアンは日本公式サイトもあるので、気になる方はぜひ一度サイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
Gien(ジアン)
13 Rue Jacob, 75006 Paris
https://www.gien.com/fr/
日本公式サイト:https://gienfrance.jp/page
洗練されたインドのファブリックが揃う Simrane(シムラーヌ)

6区のサンジェルマンデプレの裏手にあるSimrane(シムラーヌ)は、パリでインテリア関連の仕事をしている友人にすすめられて訪れたお店です。
シムラーヌでは、パリの洗練された感性でセレクトされた、インドのインテリアアイテムがずらりと並んでいます。

インドの伝統的な柄は華やかで存在感があり、柔らかく肌触りが良いので、インテリアファブリックの愛好家たちにも人気があります。
インドなどのエスニックなアイテムは、数シーズン前からかなりトレンドになっています。
私も見るたびにほしいと思っているのですが、実際自宅のインテリアに取り入れるのには難易度が高いアイテムだと思っています。加減が難しく、組み合わせによっては落ち着かない感じになってしまったりして、カッコよく取り入れるにはどうすればいいのだろうと悩んでしまいます。
このショップの中を見ていると、ファブリック一枚を足すだけで、お部屋がグッとお洒落になるんだなあと実感しますし、お部屋にエスニックなテイストをうまく取り入れるアイデアが浮かんできます。

一度訪れると、洗練されたインドのファブリックの魅力の虜になりますよ。
またこのあたりは、エレガントなインテリア関連のショールームやギャラリーなども多いので、お散歩がてら回ってみるのも楽しいと思います。
Simrane(シムラーヌ)
23&25 Rue Bonaparte, 75006 Paris
https://simrane.com/
パリで大人気のセレクトショップ Merci(メルシー)

Merci(メルシー)は、インテリアや生活雑貨、アパレル商品などを幅広く取り揃えるセレクトショップで、素敵なブランドやショップが立ち並ぶ、パリのおしゃれエリア「北マレ」にあります。
2009年のオープン以来、トレンドを発信し続けている、パリでも大人気のショップです。
地下1階から地上2階まである広い店内には、洋服からキッチン用品、家具やインテリア小物などがたくさん並び、お気に入りの商品が必ず一つは見つかるような品揃えです。


今ここではどんなものが売れているのか、ブランドのラインナップはどのような感じなのかなど、リサーチがてら、私もパリに滞在中、必ず一度は立ち寄ります。
今や観光名所のようになっていて、少々混雑していますが、このエリアで変わらず存在感を放っています。
Merci(メルシー)
111 Bd Beaumarchais, 75003 Paris
https://merci-merci.com/
モダンとアンティークのミックスが絶妙な Ailleurs(アイユール)

12区のバスティーユ周辺にあるAilleurs(アイユール)は、上記のMerci(メルシー)で8年間ショップマネージャーを務めていた方が独立してオープンした雑貨店です。
ヴィンテージなものから現代的なもの、さまざまな年代・国・テイストのものを違和感なくミックスしたセレクトが特徴です。

温かみがあって優しい雰囲気が漂う店内には、食器や雑貨、家具などが絶妙なセンスでディスプレイされていて、日々の暮らしにほんのりときめきを添えてくれそうな、お気に入りの商品が見つかりそうです。
Ailleurs(アイユール)
17 Rue Saint-Nicolas, 75012 Paris
http://www.ailleurs-paris.com/
とにかく可愛いもの好きな方に Les Fleurs (レ・フルール)

11区のバスティーユ周辺にある、Les Fleurs (レ・フルール)は、とにかく可愛いものが好きな方におすすめの雑貨屋さんです。
オーナーの好きなものを集めたという店内は、世界中からセレクトされたインテリア雑貨やアクセサリーが並び、オトメゴコロをくすぐられる空間です。


可愛いだけでなく、オリジナリティのあるものばかりなので、眺めているだけでもワクワクした気分になります。



プチプライスなものもありますので、もしパリを訪れることがあればお土産探しにもおすすめのショップですよ。
Les Fleurs (レ・フルール)
5 Rue Trousseau et 6, 75011 Paris
https://www.boutiquelesfleurs.com/
お土産探しにぴったり、パリっ子にも大人気な雑貨店 Fleux (フルックス)

4区のマレ地区にある、Fleux (フルックス)は、4つの隣接した建物に、パリで話題の最新アイテムが詰まった注目のショップです。パリっ子たちも頻繁に訪れる人気のショップで、文房具やアクセサリー、インテリア雑貨、家具などが揃います。
おしゃれな部屋作りのヒントを見つけたり、お土産を探したりするのにもぴったりです。

写真立てやポスターといったインテリア雑貨や、さまざまなテイストのアクセサリー、パッケージがかわいいお菓子や定番のエッフェル塔柄のお皿など、お手頃な価格帯のものもたくさんあります。
旅の思い出に気軽にお買い物できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
Fleux(フルックス)
39 Rue Sainte-Croix de la Bretonnerie, 75004 Paris
https://www.fleux.com/
番外編~ちょっと意外な場所でお土産探し~
さて、ここからは番外編として、パリを実際に訪れたときのお土産探しにぴったりなショップをご紹介します。
パリのお土産といえば「PARIS」と書かれたグッズが定番ですが、その中でもかなり洗練されたものがあるのです。定番だけれどひと味違う、そんな素敵なパリグッズを手に入れたいときの参考にしてみてくださいね。
Bourse de commerce - Pinot Collection (ブルス・ドゥ・コメルス - ピノー・コレクション)

Bourse de commerce - Pinot Collection (ブルス・ドゥ・コメルス - ピノー・コレクション)は、証券取引所だった建物の内装を改築してオープンした現代アートの美術館です。歴史的な外観とコンクリートの打ちっぱなしの現代的な内装が融合した空間となっています。
おすすめしたいのはここのミュージアムショップです。
ミュージアムのオリジナルグッズだけでなく、パリの道の名前が書かれた道路看板のカードゲームや、パリの建築物にスポットライトを当てたアクティビティブックなど、パリのアイコンをモチーフにした楽しいアイテムがたくさん。



普通のお土産店によくあるようなものとはひと味違ったセレクトに心躍ります。ミュージアムだけでなく、こちらのショップも見応え満載です。
センスが良くて、パリ旅行の思い出になる、特別なお土産を見つけることができるでしょう。
ミュージアムショップに入るためには、美術館のチケットを購入する必要がありますが、現代アートにご興味があって、この美術館を訪れる機会があれば、ぜひミュージアムショップにも足を運んでみてください。
Bourse de commerce - Pinot Collection (ブルス・ドゥ・コメルス - ピノー・コレクション)
2 Rue de Viarmes, 75001 Paris
https://www.pinaultcollection.com/fr/boursedecommerce
Paris La Boutique(パリ・ラ・ブティック)

もっと定番のお土産を探したい!という方には、パリ観光局のインフォメーションとパリ市オフィシャルのギフトショップを兼ねた、Paris La Boutique(パリ・ラ・ブティック)がおすすめです。
パリ市庁舎の中にあり、観光案内所のお土産?と思いますが、中に入ってみると素敵なパリのお土産がずらり。紅茶やお菓子、キャンドルやマグカップなどにパリを象徴するデザインが施されていて、それがどれも可愛いのです。


広いスペースで、それほど混み合っていないので、ゆっくりパリのお土産を買ったり、街のインフォメーションなどを調べてみたりするのに良い場所だと思います。
Boutique de l'Hôtel de Ville - Paris La Boutique(パリ・ラ・ブティック)
29 Rue de Rivoli, 75004 Paris
https://www.paris.fr/lieux/paris-la-boutique-17644
まとめ

今回は、私も大好きな街、パリのインテリアショップや雑貨屋さんについてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。旅行などでパリに行かれる際に、お役に立てたらうれしく思います。
では、また次回!