コンテンツにスキップ
ジアス公式LINEお友だち登録で500円クーポンプレゼント!
ジアス公式LINEお友だち登録で
500円クーポンプレゼント!
トレヴィーゾ便り #1「北イタリアの豊かな暮らし」

トレヴィーゾ便り #1「北イタリアの豊かな暮らし」

皆様こんにちは、はじめまして。
今月からJIAS ONLINEのコラム執筆に仲間入りしたミナミです。

私は現在、北イタリアにある小さな街、トレヴィーゾに在住しています。
3年前までミラノに10年間住んでいましたが、出産、コロナを経験して、都会とは違うスローライフを求めて、この街に移住しました。

これから皆様に色々なイタリア、ヨーロッパの魅力をお伝えしていきます。
初回は、私の住んでいるトレヴィーゾをご紹介します。

 

Treviso(トレヴィーゾ)ってどんな街?

トレヴィーゾは、イタリア北東部ヴェネト州にある人口8万人ほどの小さな街です。電車や車で、ミラノから約3時間、ヴェネツィアから30分の距離にあります。北にはユネスコ世界遺産のドロミーティ、南には水の都ヴェネツィア、海と山、自然に囲まれた最高のロケーションです。
美しい歴史的な街並みとともに、重要な経済、商業、観光の拠点となっています。

観光客にはあまり知られていないものの、イタリア人には小さなヴェネツィアとも呼ばれているとても魅力的な場所で、年々人気が高まっています。
16世紀初頭に建てられた城壁に囲まれた街並みで、歴史的な建物や美しい広場、そして白鳥や鴨が住んでいる運河の風景が広がっています。

 

トレヴィーゾの魅力

①街が綺麗

イタリアは清掃が行き届いていない街が多いという印象がありますが、トレヴィーゾはどこを歩いても本当に綺麗です。
街全体でのゴミ対策が徹底されていて、ゴミのリサイクル率はなんと国内1位。
年間のゴミの量が少なく、ゼロウェイスト(Zero Waste)を目指すヨーロッパの模範都市として注目されています。
これはトレヴィーゾ人にとっての誇りでもあり、市民はゴミにとにかく敏感です。

 

②治安が良い

イタリアは旅行者を狙ったスリなども多く、日本に比べると治安は決して良くありません。
実際、ミラノやヴェネツィア、ローマなどで被害に遭ったケースをよく聞きます。
そのような都市に比べて、トレヴィーゾは犯罪率が低く、生活するにも観光として訪れるにしても安心して過ごせる街の一つです。
私は一度、街で財布を落としたことがありますが、拾った方から連絡をいただき、わざわざ届けてもらった経験があります。イタリアでの常識を覆された出来事でした。

 

③アペリティーボ文化

トレヴィーゾの人々はとにかくアペリティーボ (Apertivo) を大切にします。
イタリアでは一般的に「食前酒」と定義されています。また、アペリティーボは、トレヴィーゾの人々にとっては日常生活の中で友人や家族、同僚とつながる重要な時間とされています。
一日の終わりに、リラックスしながら自分と周りの人々との繋がりを意識するひとときは、まさにスローライフの象徴です。
私も夕方、子供達を広場で遊ばせながら、ママ友とアペリティーボ、ということもよくあります。夕方以降の社交はカフェではなく、アペリティーボというのが定着しています。
ミラノなどの大きな都市に比べて、プロセッコ・スピリッツのお値段も約半分の2.5ユーロから飲めることも、大きな理由なのかもしれません。

運河沿いにあるレストランバールの様子

▲Aquasalsa(アクアサルサ) 運河沿いにあるレストランバールでは、休日の朝からアペリティーボで賑わいます。


トレヴィーゾのおすすめスポット

①Fontana delle Tette(フォンタナ デッレ テッテ) おっぱい噴水

Fontana delle Tette(フォンタナ デッレ テッテ) おっぱい噴水

1577年に建設された噴水で、当時は市民への祝祭の一環として、右から白ワイン、左から赤ワインが流れ、振る舞われたことで有名です。
現在では、残念ながら流れてくるのは飲料水となっています。

 

②Piazza dei Signori(ピアッツァ・デ・シニョーリ) シニョーリ広場

シニョーリ広場

トレヴィーゾの中心部にあるピアッツァ・デ・シニョーリは、中世の面影を色濃く残す美しい広場です。落ち着いた雰囲気で、地元の人々や観光客に親しまれています。
ここでは、クリスマスのイベントやカーニバル、街のお祭り、マーケットなどが開催されています。

 

③Porta san Tommaso(ポルタ・サン・トマソ) トンマーゾ門

トンマーゾ門

1518年建築のトンマーゾ門。旧市内への入口の一つです。
ここから眺める街並みも美しく、特に夕暮れ時は、石造りの建物が夕日に染まり、幻想的な光景が広がります。

 

④Via San Nicolo(ヴィア・サン・ニコロ)運河

Via San Nicolo(ヴィア・サン・ニコロ)運河

トレヴィーゾが、小さなヴェネツィアと呼ばれることがよくわかる運河の光景。
周辺の街並みも楽しみながらお散歩するのがおすすめです。

 

⑤Pescheria(ぺスケリーア) 魚市場

魚市場

中心地にある魚市場。毎朝新鮮な魚や野菜が売られています。
トレヴィーゾのペスケリーアは、地元の人々の生活に根ざした場所です。活気のあふれる市場は、新鮮な魚介を手に入れるだけでなく、地元の文化に触れることができる場所でもあります。

 

トレヴィーゾの名産物

①Tiramisù(ティラミス)

今や世界的に知られているイタリアを代表するデザート・ティラミスは、じつはトレヴィーゾで誕生しました。

1960年代にイタリアンレストラン『レ・ベッケリア Le Beccherie』の菓子職人が、子供や高齢者、病み上がりの人向けに作った滋養強壮のデザートです。栄養価が高く、回復力があるので、ヴェネチアの方言で「私を元気にして」という意味の「ティラメス Tirame sù」という名前が付けられました。
その後、「ティラミス Tiramisù」 というイタリア語名になりました。

カフェやレストランではそれぞれ独自のレシピで作られたティラミスをいただくことができるので、食べ比べには最高です。
現在では年に一度、11月にティラミス作りのワールドカップが開催され、世界中から参加者が集まり、街中がティラミスモードで盛り上がります。
トレヴィーゾにお越しの際は、ぜひ本場のティラミスをお試しください。

ティラミス発祥のお店

▲Le Beccherie(レ・ベッケリア) 現在もあるティラミス発祥のお店

ティラミス

▲Le Beccherie(レ・ベッケリア) のティラミス

街で一番の人気カフェ

▲Camiliabakery(カミリアベーカリー) 街で一番の人気カフェ。内装も素敵でティラミスも絶品。

 

②Radicchio Trevigiano(トレヴィーゾ産のラディッキオ)

ラディッキオ

トレヴィーゾ周辺で栽培されている苦味のある赤紫色の葉野菜で、イタリア全土でも有名な特産物です。

ラディッキオには2種類があり、トレヴィーゾで特に人気が高いのは、「ラディッキオ・ロッソ・ディ・トレヴィーゾ(赤ラディッキオ)」と呼ばれるものです。このラディッキオは、苦味とほろ苦さのバランスが絶妙で、サラダやグリル、ピザのトッピング、さらにはリゾットにも使われます。

朝市の野菜売り場

▲朝市の野菜売り場や、八百屋、スーパーで11月から2月に売られています。

収穫時期は寒くなる11月中旬から2月頃まで。生でも美味しくいただけますが、おすすめは「ラディッキオのグリル焼き」。オリーブオイルとお好みでバルサミコ酢でマリネしたラディッキオを軽くグリルし、少し塩を加えて食べるだけで、その美味しさに感動します。
レストランに行くと、ラディッキオのリゾットがよく振る舞われるので、こちらも楽しんでいただきたい一品です。

リゾット

▲Risotto al radicchio di Treviso(リゾットアルラデッキョディトレヴィーゾ)

 

③Prosecco(プロセッコ)

Prosecco(プロセッコ)

今やイタリアを代表するスパークリングワインの一つであるプロセッコ。2014年にはフランスのシャンパーニュの売上を超え、年間生産本数は約6億本に上り、世界で最も売れているスパークリングワインとなりました。

プロセッコのブドウ畑が広がる丘陸地

プロセッコの生産地の中心は、トレヴィーゾの郊外にあるValdobbiadene(ヴァルドッベアーデネ)という地域で、プロセッコのブドウ畑が広がる丘陸地帯です。
その美しい景観はユネスコの世界遺産にも登録されています。

スパークリングワイン

▲こちらはスーパーでも見かけるおすすめのプロセッコ、価格5ユーロから7ユーロ

ちなみに豆知識ですが、トレヴィーゾのあるヴェネト地方では「Bere aqua fa riuggine(水を飲むと体が錆びる)という冗談のような言い伝えがあり、レストランやホームパーティでも水は飲まずにお酒ばかり飲む人が多いように思います。

 

さいごに

橋

皆様、いかがでしたか?
ミラノやローマも魅力的ですが、風光明媚なトレヴィーゾも私にとってはイチオシの街。
イタリアにお越しの際はトレヴィーゾにぜひ一度遊びに来てくださいね。

次の記事 縦長の小窓(スリット窓)にぴったり!オシャレで安全なカーテン選びガイド
次の記事 STAFF DIARY #5|わたしの「朝活」