既製カーテンとオーダーカーテンの違いとは?具体的な違いを解説!
カーテンの購入を検討する際、「既製カーテン」と「オーダーカーテン」の2種類を耳にする方も多いのではないでしょうか。
カーテンは、お部屋の雰囲気づくりにとても大切なアイテム。
既製品とオーダー品、どちらにするべきなのか?と迷ってしまいますよね。
今回は、既製カーテンとオーダーカーテンの違い、オーダーカーテンならではの魅力を紹介します。
ぜひそれぞれの特徴をおさえて、カーテン選びの参考にしてみてくださいね。
オーダーカーテンと既製カーテンの違いとは?
スーツをオーダーするときには、着用する人の身体のサイズを測って注文しますよね。
一方オーダーでない服は、用意された「S・M・L」などのサイズから、身体のサイズに合うものを選びます。
オーダーカーテンと既製カーテンの違いも同様です。
1点1点、窓の採寸後に縫製するオーダーカーテンと、サイズ別に予め縫製された既製カーテン。
それぞれには特性があります。
デザインやカラーなど、品ぞろえの違い
量販店で見かける既製カーテンは、ベーシックな柄やカラーが多く、どんなお部屋でもあわせやすい品ぞろえとなっています。
個性的なインテリアにしたいと考えている方には、もの足りなさを感じるかもしれません。
一方でオーダーカーテンは、モダンやナチュラル、エレガントやシックなど、テイスト別にデザインやカラーが豊富にあります。
「こんなお部屋にしたい」と明確なイメージを持っている方にも、きっとお気に入りのカーテンが見つかりますよ。
デザインの選択肢が多いだけでなく、素材のバリエーションも豊富です。
一般的にカーテンの素材として使用されるポリエステルから、天然素材である麻(リネン)など大量生産に適さないデリケートな素材まで取り扱っています。
縫製仕様の違い
既製カーテンは大量生産を目的とした、機械で縫製しやすい簡単な仕様となっています。
対するオーダーカーテンは、表面的には見えない細かい部分まで丁寧に縫製されています。
具体的には、以下の5つの部分に違いがあります。
・ヒダ山のつくり方
オーダーカーテンの波を打つようなきれいなウェーブは、上部のヒダ山のつくり方に特徴があります。
ヒダ山とは、カーテン上部の生地をつまんで山になっているような部分のことです。
ヒダ山は、3つ山と2つ山の2種類があり、カーテンフックを取り付ける部分の生地をつまんでつくられる山が3つの山か2つの山かで分類されます。
既製カーテンにもヒダ山を作る縫製がありますが、簡単な縫製のため、ヒダ山がまっすぐ立ち上がりません。
また、ヒダ山をつまむ部分を横方向に小さく縫い付けるため、縫い付けが無い部分の生地は広がりやすく、ヒダ山の形にばらつきが生じる可能性もあります。
一方オーダーカーテンは、ヒダ山に対して縦方向に縫い付けるため、ひとつひとつがまっすぐと立ち上がます。
これによりばらつきのない、ピシっと揃ったヒダ山になります。
・生地の使用量
既製カーテンは、カーテンレールの幅に対して1.5倍量の生地を使用していることがほとんど。
生地のゆとりが少ないために、カーテンのウェーブの山が浅くなり、控えめな印象になります。
そのため窓周りがのっぺりとしてしまい、お部屋がもの足りない雰囲気になる可能性が。
一方のオーダーカーテンは、カーテンレールの幅に対して2倍の生地を使用することが一般的です。
たっぷりと生地を使用することで、ゆったりとして高級感のある、見栄えの良いウェーブがつくられます。
・カーテン上部の芯地
カーテンフックを取り付ける部分の芯地にも、違いがあります。
芯地とはカーテン上部の強度を高めるためのもので、半透明の化学繊維や不織布などでつくられています。
既製カーテンは芯地の高さが7.5cmのものが多いですが、オーダーカーテンは9cmが標準とされています。
一般的に、芯地の高さが高いほど、優美な見栄えになるといわれています。
・裾の仕上げ
既製カーテンの裾の折り返しの高さは約8cmほどで、折り返し部分は2重になっています。
対するオーダーカーテンの裾は10cmの高さで、生地が完全に3重になるよう折り返した、完全3つ折り仕様です。
折り込まれて見えない部分まで生地が重なっているため、光が透けにくく、見栄えが良くなります。
また、重さ10g前後の重りがカーテン裾の左右に入っているため、広がりを抑えて形が安定します。
・脇の縫い方
カーテンの両端にある脇の縫い方にも違いがあります。
既製カーテンは1.5cm程の2つ折りとなっているのに対し、オーダーカーテンは2.5~3cmの3つ折りを施すことを標準としています。
脇の縫い方なんて気にしてなかった!という方も多いのではないでしょうか。
このように、オーダーカーテンは表面からは見えない部分にも気をつかい、丁寧に縫製されているのが特徴です。
仕上がりやスタイルの自由度
既製カーテンは、シンプルにヒダを寄せてウェーブを施したノーマルカーテンであることがほとんどです。
一方のオーダーカーテンは、仕上がりやスタイルの自由度が高いことも特長のひとつです。
例えば、大きな窓にはカーテン、同じ部屋にある小窓には同じ生地で上下開閉するローマンシェード、といったコーディネートも、オーダーカーテンならでは。
普通のレースカーテンではなんだか物足りないという方には、裾にたっぷりのフリルをつけることもできます。
そのほか、無地のカーテンでも異なる色を組み合わせて切り返すスタイルも、遊び心がありますよね。
サイズの選び方
既製カーテンで用意されているサイズ展開は、「幅100cm×丈135・178・200cm」の3つが基本です。
上記は、一般的なマンションや戸建ての窓に合うサイズといわれています。
しかし、全ての住宅の窓がこのサイズにあてはまるとは限りません。
既製カーテンのサイズが合わずに丈が長すぎてしまったり、逆に丈が足りずに窓を覆い隠せないことも。
オーダーカーテンであれば、窓に合わせて1cm単位でサイズを指定し縫製することが可能です。
多くのカーテン業者ではスタッフによる窓の採寸を受け付けていますので、自分でサイズを測るのに自信がないという方は、業者に採寸を依頼してみましょう。
窓の下にベッドやソファなどが置いてある場合は、家具の高さも考慮して最適な丈を計算します。
価格の違い
既製カーテンは安価な素材でシンプルな縫製のため、お求めやすい価格設定です。
対してオーダーカーテンは、1点1点お客様の専用品として縫製しているため、高価になりがち。
しかし、これまでご紹介してきたように、オーダーカーテンには魅力がたくさん詰まっています。
丁寧な縫製により結果的に長持ちするので、既製カーテンを何度も買い替えるよりお得になることも。
価格面でどちらにするか迷う場合は、「なるべく金額を抑えて今すぐ手に入れたいか」や、「将来的に買い替える頻度を減らしたいか」などでご検討されてみてはいかがでしょうか。
オーダーカーテンの魅力
ここからは、オーダーカーテンの魅力について、あらためて迫ってみましょう。
オーダーカーテンを検討する際にぜひご参考になさってください。
Point1:ほかにはない素材や柄・デザインがそろっている
オーダーカーテンには、素材やカラー・柄・デザインなど、数多くのバリエーションがあります。
素朴でナチュラルなインテリア向きのものから、大柄でゴージャスなデザイン、無地に見えて実は奥深い多色づかいの生地まで、豊富に取り揃えています。
カーテンはお部屋の印象を大きく左右する重要なインテリアのひとつです。
お部屋のイメージにぴったりなものをぜひ選んでくださいね。
Point2:上質な仕上がりのため、長期的に使用できる
オーダーカーテンは生地そのものが上質なだけでなく、見えない部分まで丁寧に縫製されています。
細心の注意を払って縫製されたオーダーカーテンは、耐久性があり、長期間にわたって使用ができます。
一般的な既製カーテンの寿命は3~5年程度といわれていますが、オーダーカーテンは10年以上使い続けられるケースもあります。
お気に入りのカーテンを長持ちさせるためにも、正しいお手入れをしましょう。
▶お手入れ方法について詳しく見る
Point3:縫製仕様やスタイルを選べる
お好みの縫製スタイルをセレクトできるのが、オーダーカーテンの最大の魅力といえます。
ナチュラルで飾らないインテリアにしたいなら、ヒダをとらないフラットカーテンでさらっと軽やかに。
高級感を演出したい特別な空間には、たっぷりと生地を使用した3つ山2倍ヒダに。
お気に入りの生地を小窓でも使用したいから、上下開閉するローマンシェードを、など・・・。
イメージするお部屋の雰囲気に合わせて縫製仕様・スタイルを選んでいただくと、ぐっとおしゃれになります。
オーダーカーテンを購入するときの注意点
オーダーカーテンを実際に購入してみたい!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
既製カーテンは、インテリアショップや量販店などですぐに購入することができます。
しかしオーダーカーテンは、生地や縫製スタイルを決め、サイズを指定してからの注文となります。
それぞれの段階で何に注意したらよいかまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
生地を決めるとき
オーダーカーテンを購入するときに最も時間がかかるのが、生地選びといわれています。
生地サンプルが貼り付けられたカタログや、ショールームに展示されている吊りサンプルなどから、自分のお部屋に合いそうなデザインを選びます。
しかし、バリエーションが豊富なために、どれを選んだらいいか迷ってしまいがち。
ここでは、生地を決める際のポイントをご紹介します。
・お部屋に合う色を確認しましょう
カーテンを選ぶには、お部屋の色合いや雰囲気を確認しましょう。
置かれている家具やカーペット、ソファなどのファブリック類とのコーディネートを考えるとカーテンを選びやすいですよ。
どうしても色選びに迷ってしまう場合は、部屋ごとにテーマカラーを決め、色数を絞ると統一感が出るのでおすすめです。
また、お部屋の用途によってカラーを決めるのもひとつの方法です。
例えば、落ち着いたリビングにしたい場合はベージュやブラウンなどのアースカラー。
書斎や勉強部屋は集中力がアップするブルーやグレー系。
よりリラックスしたい寝室には鎮静効果のあるグリーンなど。
それぞれの色が与える心理的効果などがありますので、是非こちらのコラムもご参考ください。
▶「色でお部屋の印象が決まる?カーテンの色の選び方をご紹介」
・カーテンに求める機能を確認しましょう
オーダーカーテンにそなわっている主な機能として、遮光や遮熱、UVカット、遮像、花粉対策などがあります。
どれも暮らしにうれしい機能ではありますが、すべてのお部屋に必要なわけではありません。
お部屋の環境や用途を踏まえ、カーテンにどんな機能を求めるのか、確認しましょう。
例えば、寝室には遮光カーテンを選ぶことがほとんどです。
そのほかにも、日当たりがいいため夏場の室温上昇が気になる場合には遮熱カーテンを、
1階のリビングで外からの視線が気になる場合は遮像カーテンを選びましょう。
必要な機能を考慮すると、お部屋の用途に応じてカーテンを絞り込むことができますよ。
縫製スタイルを決めるとき
オーダーカーテンの魅力として、縫製仕様やスタイルの自由度が高いことをご紹介しました。
自由度が高いと、どう決めたらいいのかわからず、迷ってしまうことも。
ここでは、縫製スタイルを決めるための基本的なポイントについて簡単にまとめてみました。
・お部屋の用途に合わせてヒダを選びましょう
例えば、「人が集まるリビングだから、オーダーカーテンならではの高級感を出したい」という場合には、たっぷりとしたウェーブになる3つ山2倍ヒダがおすすめです。
ヒダを多くとると生地に奥行きが出て光がお部屋に到達しにくくなり、これを遮光カーテンにすると遮光性能がさらにアップします。
同じように、3つ山2倍ヒダにすることで、熱の出入りが抑えられるため、省エネ効果も期待できます。
快適に過ごしたい寝室やリビングなどはぜひ3つ山2倍ヒダを検討してみてくださいね。
一方で、少しでも価格を抑えてオーダーしたい場合には2つ山1.5倍ヒダにしたりと、ヒダ山の種類を変えてみるのもひとつの方法です。
・開閉のシーンを想像しましょう
ベランダへ毎日出入りをする掃出し窓や、換気をするために頻繁に開閉する窓には、ノーマルなカーテンが最適。
上げ下げ窓や小窓、頻繁に開閉しない窓は、チェーン操作で開閉するローマンシェードがおすすめです。
西日がまぶしいけど少しだけカーテンを開けて換気をしたい場合にも、シェードであればお好みの高さで生地を止めることができ、開き具合の調整がしやすくなります。
カーテンをどのように開閉するかを想像し、開きやすさなどを考慮して選びましょう。
採寸するとき
カーテンを掛ける際には、決まった方法で窓を採寸する必要があります。
なんとなく測ったサイズでカーテンを選ぶと、購入した後で失敗する可能性も。
丈が足りない、もしくは丈が長すぎて床についてしまう、幅が足りずにカーテンを閉じることができないなど、せっかくのカーテンが台無しになってしまいます。
カーテンのサイズの測り方については、以下のコラムでも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
▶「サイズ選びの失敗を防ぐ!カーテンのサイズの測り方を解説」
自分で採寸する自信がない方は、カーテン業者に採寸を依頼してみましょう。
ジアスでも、採寸訪問を承っています。
お近くのショールームへ、お気軽にお問合せください。
注文するとき
生地や縫製スタイル、サイズが決まったらいよいよ注文します。
基本的にオーダーカーテンは、注文後のキャンセルや変更ができないことがほとんどですので、間違いがないか内容をしっかりと確認するようにしましょう。
また、内容の確認だけでなく、納期の確認も忘れずに。
オーダーカーテンはお手元に届くまで1〜2週間かかります。
カーテンを使用し始める日から逆算し、早めに注文するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「既製カーテン」と「オーダーカーテン」の具体的な違いについて紹介しました。
オーダーカーテンは、ヒダの山のつくり方や脇、裾の仕上げまで、目に見えない部分まで丁寧に作られています。
ジアスのショールームでは、実際のカーテンサイズ・縫製仕様でサンプルを展示していますので、ぜひ間近でオーダーカーテンの仕上がりの美しさをご覧ください。