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Eli's note from MILANO #20「イタリア旅行のスリ対策」

Eli's note from MILANO #20「イタリア旅行のスリ対策」

日本ではそろそろ夏休みのシーズンがやってくる頃ですね。
太陽がさんさんと降り注ぎ、海や山、プールやお祭りなど、楽しみが盛りだくさんの夏。
海外旅行をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、夏休みの旅行先として人気の高いイタリア。
アマルフィー海岸、シチリア島、サルデーニャ島など美しい海辺の街や、季節を問わず人気のあるローマ、フィレンツェ、ベネチアなど歴史と文化が息づく街が観光客を迎え入れてくれます。

しかし、イタリア旅行の際は、スリ対策をしっかりと考えておくことが重要です。
スリにあっては、楽しい旅行の思い出が台無しになってしまいますよね。
特に、観光客が多い場所や公共交通機関では、スリが活発に活動しています。
今回は、イタリア旅行をより安全に楽しむために知っておきたいスリ対策や、スリの見分け方についてお話ししていきます。

まず、スリの多い場所として挙げられるのは、主要観光スポット、駅、バスやトラムの中などです。
混雑した場所では特に注意が必要です。
スリたちは巧妙な手口で近づき、気づかれないうちに財布やスマートフォンなどを奪っていきます。

 

スリの見分け方

見分け方


スリは手が込んでいるため見分けるのが難しい場合もありますが、いくつかの特徴を知っておくと役立つと思います。
私はイタリア人から外国人観光客として見られることがあります。
そのため、スリに狙われていると感じることが日常茶飯事なので、少しずつスリの見分け方がわかるようになってきました。

 

⚫︎基本編

はじめに、街中でどのような人に注意したらよいか、基本的なスリの見分け方についてご紹介します。

 

集団で行動している

集団

特に若い女性や子どもを含むグループには警戒が必要です。
彼らは気を引く役と、実際に盗む役に分かれて行動することがあります。

 

不自然な接触

接触

わざとぶつかってきたり、服に何かをこぼしたりして注意を引きつける手口があります。
このような行動を見かけたら、すぐに貴重品を確認しましょう。

 

⚫︎地下鉄などの乗り物編

次に、地下鉄などの乗り物でよく見られるスリの特徴についてご紹介します。

 

若い女の子グループが多い

女性グループ

3−4人の若い女の子のグループが多く、そのうちの一人が妊娠している(もしくは妊婦のように見える格好をしている)ことも。
混雑している電車の中で若い妊婦さんを見かけたら、安全に乗車できるよう気にかけて、スペースを空けたりしますよね。
場所を譲っている間に、気づけば他のスリ仲間に囲まれてしまうのです。

手ぶらで行動している人に注意

手ぶら

女性の場合は、バッグを持って外出することがほとんどです。
しかし、スリの女性たちは大体手ぶらで、数人のグループのうち、バッグを持っているのは一人くらい、というケースも。
手ぶらで行動している人には注意が必要です。

電車の出入り口付近にいると狙われやすい

電車のドア

電車の出入り口付近にいると、スリに狙われやすくなります。
さっと貴重品を奪い、電車のドアが閉まる直前に去ってしまえば、被害者が追跡できないためです。

電車が止まるたびに乗り降りしている

電車乗り降り

電車が止まるたびに乗り降りしている人にも注意をしましょう。
ターゲットを物色している可能性があります。
この場合も、スリは電車のドア付近にいることが多いので、近くにいると狙われやすくなります。

ニヤニヤしている

楽しそうな笑顔でいるというより、ニヤニヤと企んだような表情で近寄ってきます。


スリ対策の基本

スリ対策

スリは巧妙な手口で近づくので、気づかないうちに貴重品が奪われてしまうこともあります。
さまざまな対策法はありますが、すぐに実践できる3つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。


貴重品の管理

財布やパスポート、スマートフォンなどの貴重品は、体に密着させたバッグやベルトポーチに入れて持ち歩きましょう。バックパックは背中ではなく、前に抱えると安心です。


分散して持ち歩く

現金やカード類を一箇所にまとめず、複数の場所に分散して持ち歩きましょう。万が一スリに遭った際の被害を最小限に抑えることができます。


怪しい動きに注意

不自然に近づいてくる人や、話しかけてくる人には警戒しましょう。特に、地図を広げて道を尋ねてくる人や、親切そうに近づいてくる人には要注意です。


私が普段している対策

イタリアの町

貴重品はなるべく持ち歩かないことがベストですが、なかなか難しいものですよね。
私は、電車に乗ったりするとき、あからさまにバッグを両手に抱えてスリに気をつけているように装っています。
しかし、荷物が多いときもあれば、バッグを両手で抱えていられないこともあります。
慣れない場所に行くときや、貴重品を持っているときは、必ずジッパーでしっかり閉めることのできるバッグを持っていきます。
さらに南京錠を付けることでより対策ができるのですが、自分が荷物を出し入れするのにも鍵の開け閉めが必要になるので、少し面倒。
それに、南京錠をつけられないタイプのバッグを持っていることもありますよね。


手軽な安全ピンが意外と効果あり!

そこで手軽にできる対策として最近使っているのは安全ピンです。
安全ピンでジッパーとバッグの金具などをとめてしまうのです。
安全ピンは、両手で扱うと簡単に外せますが、片手で外そうとすると、ほんの少し手間がかかるというのがポイントです。

私の体験談をご紹介します。
ある日、私がミラノからフィレンツェまで電車で向かったときのこと。
何泊かする予定だったので、バックパックと手提げバッグを持った状態です。
私の姿はまるで観光客のようでした。
フィレンツェの中央駅を出てトラムに乗る際、混雑していたため、後ろからぎゅうぎゅう押されました。
バックパックを前に抱くことができないまま、乗り込むハメに。
すると、私の背後でバックパックを開けようとジッパーに手をかけられているような感覚があり、「しまった!」と思いました。
しかし、バックパックのジッパーを安全ピンで留めていたので、背後の人は開けるのに手間取ったようです。
彼らはバックパックを開けるのを諦め、ニヤニヤしながら、すぐ次の停留所で去っていきました。
おそらく、フィレンツェ中央駅を出たときに、すでに私はターゲットとして狙われていたのだと思います。
トラムへ乗り込むときに後ろから押されたのも、スリのグループに都合の良いポジションに誘導されたのでしょう。
安全ピンをつけていなかったら、確実にバックパックの中を物色されていたのではないかと思います。
*各都市の(新幹線のような)長距離列車が乗り入れている主要駅はスリが多い場所なので、注意が必要です。

スリはターゲットに気づかれないように盗んでいくので、安全ピンなどで少し時間がかかると、諦めてくれることが多いようです。ターゲットにされるこちらも「触られている!」と、おかしな様子に気づくので、バッグをしっかり抱えたり、その場から離れたりして対策することができます。
(今回のお話は、ひったくりなどではなくスリなので、気づかないように盗んで去っていくというパターンを想定しています。)

絶対に大丈夫とは言えませんが、とても簡単な対策方法なのではないでしょうか。
南京錠を持っていない場合や、南京錠が使えないようなタイプのバッグでも、開閉口をとめられるので便利です。

ジップに安全ピン


写真左: ダブルジップの場合はこのように留められます
写真右: シングルの場合はこのように留めるとジッパーを開くことができなくなります


携帯電話などを上着のポケットに入れて移動したりすることもあると思います。
しかし、ポケットは手を入れやすいので、スリに狙われることも。
この場合も、安全ピンで開口部を一点留めると手が入らなくなり、安心感が増します。

ポケットに安全ピン



私は、実際に貴重品を盗られた経験はあまりないのですが、スリに狙われてバッグの中に入っていたものが飛び出してしまったことは何度もあります。
そういう出来事があると気分が落ち込むので、ほんのひと手間をかけて安全ピンなどで対策をするようにしています。

 

最後に

イタリアの町

今回は、イタリア旅行のちょっとマイナス面な話をしてしまいましたが、残念ながらスリに遭ったという話はよく聞くことなので、紹介させていただきました。
イタリアの美しい景色や文化を存分に楽しむためにも、スリ対策を万全にして、安心して旅行を楽しんでくださいね。

ではまた次回!

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